まわり回ってペルーの地

青年海外協力隊2017年度1次隊 ペルーのイカという街での活動記録。環境教育という分野でゴミ問題に奮闘中。

ラテンの国でも静寂が欲しい 〜環境課の仕事紹介〜

最近日中が暑すぎて、「もう夏でしょ?」と聞いたら「いやまだまだ春だよ」と言われ季節感を失いかけています。ていうか春も冬も同じように暑いんだが。
 
さて配属されて1ヶ月とちょっと経ちまして、最近は来月から開始予定の小学校での環境教育の授業準備をしています。
しかし職場の仕事は学校や住民への啓発活動だけではありません。今回はちょっと市役所の仕事紹介をします。
 
自分が働いているのは市内の環境問題を統括管理している部署です。
正式名称を
Municipalidad Provincial de Ica Gerencia de protección del medio ambiente y salubridad
と言いまして、日本語にするとイカ市役所環境衛生課といった感じです。
 
「環境衛生」分野問題の管理や改善、市民からの要望・苦情などの対応と業務は幅広い感じです。
その環境という問題の一つに「騒音」があります。もちろんこの騒音も業務の範囲。実際に仕事の現場に同行させてもらうと色んなところで騒音問題が。
 
例えば、深夜遅くまで営業しているレストラン。非常にノリの良いダンスミュージックが鳴り響いています。これは軽いクラブだろと思うくらいの音量。イカのレストランは基本的に作りが簡単で、暑さ対策のためか窓や入り口を開け放しになっています。そのため、深夜でも周囲はダンスミュージックでノリノリ。
これはさすがに寝れない。ということで営業改善の指導に入るわけです。

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レストランは入り口が開け放っていたり、外で食べれるようになっているのが大半です。

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機材がしっかりしている。軽いイベントはできそう。



こちらはBGMが異常に大きいスポーツジム。ライブ会場で筋トレしてんのかと思う音量。

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機材はめちゃめちゃしっかりしています。通いたいくらい。
 
今回の施設はすぐに改善が計られているので、優良な施設なのかなと思います。
 
日本でも騒音というのは環境問題の一つです。
新しい人権といわれるものの一つに環境権があります。以下Wikipediaより引用
 
環境権(かんきょうけん)とは、新しい人権の一つで、良好な環境の中で生活を営む権利のことを指す。
高度経済成長期の急激な工業化や開発により、河川や大気などの環境が急速に破壊されたほか、新幹線や空港の騒音などによる公害が各地で深刻な社会問題となった。1960年代より、反公害運動は高まりを見せ、政治的課題として急浮上した。これらを背景に1967年には「公害対策基本法」が成立をみた。また、各地の大規模開発に際しては、事前に環境に対する影響を調査する「環境アセスメント」などの施策が浸透していった。このような流れの中で、健康で快適な環境のもとで暮らす権利として、『環境権』が主張されはじめた。
 
日本の場合、幸福追求権という考えのもと環境権を含めた新しい人権という考えが発展したそうです。
ペルーでもこういった考えと近い認識のもと、生活環境の一要素として騒音問題を捉えています。陽気でラテンな南米でも、うるさいものはうるさいのです。
 
自分は恥ずかしながら途上国というイメージのもと、日本と違い騒音などは環境として扱われないのかと思っていました。ペルーあなどっていました。ごめんなさい。
 
どんな国だろうと、生活環境は大事。環境教育に取り組むなら「現地の生活」を大事にしなくては!
 
しかし指導に入ってるところより、たまにある一般家庭のFiesta(パーティー)の音量のほうがデカイ気が。。実際、近所でFiestaがあるときには安眠は消え去ります。でもこれが全く問題にならないから面白い。文化です。てかこれも大事な「生活」の一部なんですよね。
 
まだまだペルーに溶け込む必要がありそうです。