まわり回ってペルーの地

青年海外協力隊2017年度1次隊 ペルーのイカという街での活動記録。環境教育という分野でゴミ問題に奮闘中。

ペルーで何してるの?環境教育って何するの?

日本は徐々に涼しくなってきていよいよ秋という頃でしょうか?

ペルーは南半球で季節逆転なので、そろそろ冬が終わり春がきます。
 
とはいえ今でも昼間は30℃くらい。冬とは。
 
さて、協力隊に参加する時によく言われた質問「ペルーで何すんの?」
今回のテーマはこの質問について。任地イカの現状も合わせて書いていきます。

1.  JICAボランティアの要請

まず、今回のボランティア派遣に際しての要請内容について(企業求人でいうところの募集背景や仕事内容的なやつです)
青年海外協力隊の要請内容は、現場からの要請なので、国、職種、街で全て異なっています。
なので応募する時は各国の要請内容をめっちゃ読んで、どこが自分のやりたい事、やれる事と合うかを考えました。(ちなみに希望出しても通らないことは多々ある)
自分の場合の要請、予定されている活動内容はというと
 
衛生環境部環境課のスタッフとともに、主に学校における環境教育の推進と一般ゴミの分別回収事業拡充をめざして、以下の活動を行う。また、これらの活動がより効果的となるよう内容や方法を工夫する。
①小学校、中高校における環境教育の推進(3R、地域の環境問題等)
②家庭訪問や住民集会による住民啓発(パンフレット配布や口頭説明による分別回収への協力依頼、3R等)

 

とまぁこんな感じ。

なぜこういった要請が出ているか。すごい簡単に言うと街にゴミが多いから。
 
途上国経験がなく日本から来た自分はけっこうな衝撃でした。なんでだよ!?って思うくらいにゴミだらけ。
  

2. イカの現状

イカは人口約22万人。一人あたり1日約550gのゴミを出すので街全体で毎日約121tのゴミがでます。
ちなみに内訳はこんな感じ。参考に日本の街、僕の出身である東京都北区と比べてみました(人口や調査方法が異なるので単純比較できませんが)
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そしてカウンターパート(最も一緒に働く相手、相方のような存在です)いわく、イカの街では毎日ゴミ収集を行っているが、全体の80%程度しか収集できていないという。理由は収集ルートの効率の悪さや、機材の不足、労働者自身の問題など複雑かつ根深そう。
とにかく単純計算で毎日約24tのゴミが残り続ける。しかも分別は一切なし。ポイ捨てもそこら中でされています。そりゃもう日本のポイ捨てなんて可愛くなってくるレベル。(どっちも本質的にはダメです)

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ゴミの未回収とポイ捨てによって大量のゴミが道に残ってしまいます
 
生ゴミもプラスチックも何もかも一緒なので、土壌や水質汚染などの環境問題、ハエなどの害虫、ネズミや野良犬の増加などの衛生問題が発生するわけです。ごみの内訳見ても生ごみが日本と比べて多いです。なのでごみが大量に放置された場所は臭いも含め悲惨な状況です。

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ゴミを漁る野良犬達がそこら中にいます

3. で、環境教育って何するの?

主たる活動は啓発です。ゴミの分別、ポイ捨てをしない、3Rなど。これらを学校、市場、地域住民などを対象に地道にやっていくのです。またゴミの回収状況の改善などももちろんやります。これを自分の場合は、イカの市役所の環境課に配属され行っています。
 
日本だと当たり前のことだけど、ペルーに来て思うことは、日本の綺麗さや環境に対する意識や態度はすばらしいことの一つだということ。ここに関しては歴史的背景とか色々と思うことはありますが今回は割愛します。
そして僕らが「当たり前」だと思っていることを、どう伝えれば良いか、どうすれば伝わるかという難しさ。悩みまくりの日々。ハゲそうですねー。
 
まだまだ語学の壁があって周りに助けてもらってばかり、情報聞くのも精一杯の毎日。ですが、ちょっとでも自分が来た意味を生めるように!

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大学生たちと小学校での授業。彼らは環境意識も高く頼りになります。
 
とにかく動いてみる方が自分には合っている。
ということで、ひとまず近所のゴミ拾い!

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今回はなかなか真面目な内容になりました。意外と書けるもんだなぁ。
引き続きがんばってやっていきます!(ブログ更新も…)